目次
要約
セーフティサブアセッサの試験でも頻出項目である「機械安全規格における安全の概念」について解説していきます。
ISOやJISの規格がたくさんでてくるので混乱しないようにポイントを押さえて理解していくようにしてください。
1.安全及びリスクの概念に関する知識
はじめに重要なポイントである安全の定義について解説します。
とても大事なことなので必ず覚えてください。
また、安全を定義する上で2つの前提があります。
それは
1.機械は壊れる
2.人は間違える
ということです。
どちらも安全を考える上では考慮しなければいけない点ですので設計やリスクアセスメントの時には特に心がけてください。
上記を踏まえた上でリスクアセスメントでは「許容できないリスク」を「許容できるリスク」まで低減していきます。
このときによく用いられるのが「ALARPの原則」とよばれるものです。
ALARPとは As low as reasonably practicable の略でリスクは実行可能な範囲で最低まで下げなければならないという考え方です。
「安全」及び「リスク」の概念
ここでは安全とリスクに対する考え方を解説します。
まず大前提として
①絶対安全はない
ということです。
一般的には安全=危なくないと捉えがちですが機械安全における分野では安全を満たすために機械の本来の目的が満たせなくなっては本末転倒だからです。
そのため、「リスク」と「安全」が示す意味をあらためて理解する必要があります。
「リスク」の定義
リスクは「危害のひどさ」と「危害の発生確率」の組み合わせと定義されています。
下図のイメージを覚えておいてください。
「安全」の定義
安全とは「許容不可能なリスクのないこと」と前述しましたが、つまり「リスク」が「許容可能なリスクレベル」以下であるということです。
また、許容可能なリスクとは「現在の社会の価値観に基づいて与えられた状況下で受け入れられるリスクレベル」と定義されています。
これは明確な基準があるわけではなく職場や環境によって判断されるものと考えることができます。
2.機械安全に関する基本的な用語及び定義に関する知識
機械安全で用いられる重要なキーワードを以下にまとめます。
それぞれのキーワードと危害発生のプロセスを紐付けて覚えるといいと思います。
3.機械安全に関する規格の種類及び体系に関する知識
国際規格は大きく3階層で分類されます。
イメージとしてはタイプAからタイプCにかけて適用する範囲が狭くなっていきます。
タイプA:基本安全規格
タイプA規格はすべての機械に適用できる一般原則です。
ISO12100のみがタイプAであり、リスクアセスメントとリスク低減について述べられています
タイプB:グループ安全規格
ガード、制御システム、電気装置、及び安全距離などの機械の特定の安全装置に関する規定です。
タイプC:個別機械安全規格
産業用ロボットや工作機械など、個別の機械に適用される規格です。
試験で頻出する規格
国際規格でも特に試験に出やすいものを以下にまとめています。
数字だけで内容を判別するのは難しいのでキーワードとセットで語呂合わせを作るなど工夫が必要です。
まとめ
この記事では
- 安全及びリスクの概念に関する知識
- 機械安全に関する規格の種類及び体系に関する知識
- 機械安全に関する基本的な用語及び定義に関する知識
を解説しました。
また別の記事でもセーフティサブアセッサの解説をしていきますので、試験合格を目指して頑張りましょう!